ICIは、日本の確定拠出年金(DC)制度と少額投資非課税制度(NISA)の強化を推奨し、これにより家計の資産形成と退職後の準備を支援することで、日本経済の健全化に貢献できると述べています。特に、高齢化社会において民間のDC制度は公的年金の補完役を担い、税制優遇を活用した貯蓄制度は投資文化の醸成に寄与すると指摘しています。
主な提言:
- 拠出限度額の引き上げ:日本のDCプランの拠出限度額を他の先進国と同水準に引き上げることで、加入者が十分な資産を蓄積できるようにすることを提案。これにより、家計の退職後の保障を強化し、資産運用業界の成長を促進。
- 従業員の追加拠出促進:雇用主からの拠出額の制限を撤廃し、退職準備世代向けに「キャッチアップ拠出」を認めることで、従業員のDCプランへの追加拠出を奨励。
- デフォルト投資の見直し:DCプランのデフォルト投資として、現金や元本確保型商品ではなく、分散型長期投資手段(株式、債券など)を利用することを奨励。米国の経験を参考に、ターゲットデートファンドなどの選択肢を提供。
- 投資商品の変更の容易化:プランスポンサーがDCプランの投資商品を変更しやすくすることで、投資家のニーズや嗜好の変化に合わせて商品内容が進化しやすくなるよう提言。
- NISAの投資対象拡大:NISAの対象となる分散投資商品の範囲を拡大。具体的には、デリバティブの使用に関する規制緩和、債券インデックスファンドへの投資容認、上場投資信託(ETF)の最低投資単位額の調整や外国投資ファンドの適格要件の引き下げなど。
- オンライン教育リソースの提供:プランスポンサーや金融サービス会社に対し、個人投資家向けに双方向のオンライン教育リソース(投資計算ツール、カリキュレーターなど)を提供するよう奨励。
核心データ:
- 日本の企業型DCプランの保有資産の30%近くが預貯金、約10%が保険商品。
- 米国の401(k)プランの資産の80%近くは株式、債券、バランス戦略に特化したミューチュアルファンドや集団投資信託。
- 米国の401(k)プランでは、ターゲットデートファンドの使用が2006年の3%から2020年には28%に上昇。
研究結論:
日本が本提言を実施することで、DCプランの利用拡大と投資文化の醸成が進み、家計の長期的な資金需要を満たすことができると期待。これにより、日本経済の健全化と家計の財政的安定に寄与できると結論。